この疑問を解決します。
警察官に採用されたら警察学校に入校することになりますが、「拳銃の授業があったり、実弾を射撃したりするのか」気になりますよね?
そこで「警察官になった人はどこで拳銃の練習をするのか?」という疑問について、元警察官の私が解説していきます。
この記事で分かること
- 警察学校で拳銃の授業はあるのか?
- 警察官はどんな拳銃を使用するの?
- 実際に射撃訓練をしてみた感想
まず警察学校で拳銃の訓練をして、現場に配属される
実は警察官(地方公務員)に採用された人は、警察学校入校中に拳銃の訓練を行い、鍛錬を積んでから現場に出ていくことになります。
警察官といえば拳銃を携帯しているというイメージの人も多いかと思いますが、そもそも誰しもが警察官になる前は一般人な訳で、拳銃の扱いなんて知らない素人ですよね。
警察学校では具体的に「どんな訓練を行ったりするのか」についてこれから解説します。
そもそも拳銃は全ての警察官が携帯しているのか
「警察官=拳銃を携帯している」というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、拳銃を常に携帯している警察官は“職務の特性上”必要と判断されている人に限ります。
具体的に言うと、交番のお巡りさんは普段から携帯していますが、刑事や交通課の警察官などは基本的に携帯していません。
交番のお巡りさんは事件が発生したときに、必ず初動捜査で一番に現場に駆け付けます。
仮に事件現場に凶悪犯がいて、自身や周囲の人の命の危険が迫っているときにお巡りさんが拳銃を持っていなかったのでは大変なことになりますよね。
上記のように職務の特性上、携帯が必要と判断された警察官は拳銃を携帯しています。
警察学校での拳銃の授業について
では警察学校での拳銃の訓練について説明していきます。
警察学校では「交通、法律、生活、鑑識、武道」等の様々な授業があり、その授業の中の一つに「拳銃」の授業があります。
拳銃の授業は、警察学校卒業後に現場に配属される警察学校生が、適切に拳銃を取り扱うことができるよう訓練するものです。
ただ拳銃の授業と言っても最初から拳銃を持って射撃練習が出来るわけではありません。
この間まで普通の一般人であった生徒に、いきなり射撃をさせることはおろか、拳銃を持たせること自体も簡単にはさせてもらえません。
まずは担当教官が生徒たちに拳銃を預けても大丈夫だなと思わせるくらいまで信頼関係を作ってからでないと射撃訓練は出来ないのです。
ですので最初の頃は隊列の練習や声出しをひたすら行い、次に射撃の構えの訓練など、地味な訓練をひたすら繰り返します。
そのような練習を数か月程行った後(警察学校生活の後半くらい)から、実弾を使用して射撃練習を行います。
拳銃の射撃訓練について
警察官が使用している拳銃は回転式拳銃(通称:リボルバー)と呼ばれているものを使用しています。
この撃ち方には“シングルアクション”と呼ばれる方法と“ダブルアクション”と呼ばれる方法があり、シングルアクションは引き金を引く前に一度撃鉄(ハンマー)と呼ばれる部分を起こしてから、引き金を引いて射撃する方法で、ダブルアクションは撃鉄を引かずにそのまま引き金を引いて射撃する方法です。
ダブルアクションは一旦撃鉄を起こす必要が無いので握ったらすぐに射撃することができますが、シングルアクションに比べると引き金が重いため手元がぶれやすく操作性という意味では難易度が高くなっています。
警察学校での射撃訓練では、正対した状態から両手でシングルアクションの射撃をしたり、片手でダブルアクションの射撃を行ったりします。
またその他では物陰に隠れた状態をイメージして、しゃがんだ状態から射撃練習を行ったりします。
練習は射撃場で行い、前に用意された的に向かって決められた数の銃弾を発射していきます。
射撃訓練をしてみた感想
長い事前訓練を経て実際に射撃訓練を行う訳ですが、初めて撃ったときはその衝撃と音に驚きましたね。
拳銃は発射するとその衝撃による反動が自分の体に返ってくるのですが、その反動の強さに最初は驚かされました。
ある程度慣れてくるとその衝撃の加減が分かってくるようになり、その反動を上手く利用することで命中率も向上していきます。
授業では担当教官の方からじっくりと撃ち方について教えてもらえるため大多数の人はある程度的に当てれるくらいまでには上手くなりますが、どうしても苦手な人は特別授業で集中的に練習している人もいましたね。
こうして警察学校でしっかりと訓練をして、いざ現場の交番に配属されていく訳ですね。
今回は警察学校での拳銃の訓練について説明してきましたが、将来警察官になりたいと思われている方は参考にしていただけると幸いです。
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