
・生産技術のやりがいや魅力って何?
こんな疑問を解決します。
生産技術とは製造業ではかかせない職種で非常に奥が深いです。
この記事では生産技術エンジニアの私がやりがいや魅力について解説します。
この記事で分かること
- 生産技術は設計と製造の架け橋的存在
- 生産技術は自分のアイデアを形にできる
- 生産技術はキャリアパスにもオススメ
- 生産技術に転職する方法
☑マツローの経歴
目次
生産技術とはどんな仕事?
生産技術とは「工場で製造する製品に対し、生産ラインの設計や管理」を行う仕事です。
具体的には、工場で製品を製造する際に「生産する設備や生産ライン」が必要となりますが、その生産設備を導入したり、生産ラインの管理やメンテナンスなどを行うのが生産技術です。
ここからは生産技術についてさらに詳しく解説していきます。
設計と製造部署の橋渡し的な存在
生産技術とは「設計」部門と「製造」部門の橋渡し的な存在です。
例えば製品を生産するとき、まずは設計部門で製品の設計図を制作し、その設計図をもとに製造部門で製品の生産を行います。

その生産設備やロボットを導入したり、どういう工程(順番)で製品を製造していくか検討するのが“生産技術”の仕事となります。
工場の生産ラインをマネージメントする重要な仕事
同じ設計図の製品を作る場合でも、生産技術のレベル次第で製品のクオリティーに大きな差がでます。
例えば設計図をもとに製品を生産するにしても、「一日に何個生産できるのか」や「1つの製品を作るのにどのくらいのコストがかかるのか」などは工場に導入する設備やロボットの性能だったり、生産ラインの工程により大きく変わります。
この現場の生産ラインをマネジメントするのが生産技術の仕事で、「1日でより多くの生産ができるようする」や「1つの製品を作るのにかかるコストを下げる」などの検討が求められます。
あまり知られていない仕事ではありますが、生産技術の力量次第で製品のクオリティー(品質やコスト)が大きく左右されるとても重要な仕事なんです。
生産技術のやりがいや魅力は?
ここでは生産技術エンジニアの私が「生産技術のやりがいや魅力」について解説します!
- 製品が完成する過程を間近でみれる
- 自分のアイデアを「モノづくり」に活かせる
- 現場の貴重なスキルが身に付く
- コミュニケーション能力が磨かれる
- 海外プロジェクトのチャンスもある
生産技術のやりがい①:製品が完成する過程を間近でみれる
まず1つめのやりがいは、実際に製品が完成する過程を間近で目にすることができます。
開発や設計職は普段工場とは別のオフィスで仕事をしているため、なかなか現場の工場で製品が完成するまでの過程を目にすることができません。
一方生産技術職だと主に工場に隣接したオフィスや工場内での仕事がメインになるため、実際に現場で製品が完成する過程を間近で見ることができます。

生産技術のやりがい②:自分のアイデアを「モノづくり」に活かせる
生産技術はあなたのアイデアをモノづくり現場に活かすことができます。
生産技術の仕事は自由度が高いため、例えば生産ラインの変更や工程改善、設備改造など、自分のアイデアをたくさん取り入れることができます。

他にも不具合を直すために設備の改善案を検討して社内表彰をされたこともあります
(※1):製品をつくるのにかかる時間
いいアイデアがあれば試作という形で試すことが出来るので、生産現場で自分の思いを形に残したいと考える人には絶好の職場と言えますね。
生産技術のやりがい③:現場の貴重なスキルが身につく
生産技術として働くことで現場のモノづくりに関わるスキルを身につけることができます。
製品が一からできる過程を見るということは、モノづくりの上流~下流の全体工程を把握することができます。
製造業で求められる「技術やスキル」は現場で目にしながら仕事をすることで一番身に付きます。
例えば設計部門の人は現場にくることがほぼ無いので、現場でどのように製品が作られているかなどは詳しくないのです。
工具の使い方から、設備やロボットの知識、IoTなどのネットワーク関連の知識などモノづくりを行う上で必要不可欠な多くのスキルを身につけれる点は、あなたの将来のキャリアアップにも必ず役立ちます。
生産技術のやりがい④:コミュニケーション能力が磨かれる
生産技術は設計と製造(現場)を仲介する仕事なので、コミュニケーション能力を磨くことができます。
生産技術の仕事は現場作業者と協力し一緒にモノづくりを行うため、コミュニケーション能力がとても大切です。
自分一人で行える仕事には限界がありますが、周りの人と協力しながら製品を作り上げる過程はとても充実感に満ち溢れています。

コミュニケーションが苦手だという人も心配ありません!

生産技術のやりがい⑤:海外プロジェクトのチャンスもある
大手メーカーの生産技術であれば、比較的早い段階で海外プロジェクトにも関わるチャンスがあります。
大手メーカーは海外に工場をもっていたり、国内の工場に海外製の設備を導入したりすることがよくあります。
生産技術職であれば海外出張や海外プロジェクトの立ち上げなども比較的若い担当者レベルで関わるチャンスがあります。
海外案件といっても国や地域により環境が全然異なるため、国内で仕事をするよりも大きな刺激を受けることができます。

生産技術が向いている人はどんな人?
ここでは生産技術が向いている人の特徴を解説します。
- 実際に現場でモノづくりに関わりたい人
- 自分のアイデアやデザインを形に残したい人
- 周囲の人と協力して大きなプロジェクトを進めたい人
- 一生モノのスキルを身につけたい人
- 海外でグローバルに活躍したい人
実際に現場でモノづくりに関わりたい人
実際に現場でモノづくりの醍醐味を味わいたいという人には生産技術が向いています。
設計や開発職であれば、現場でモノづくりをじっくり見る機会はほぼ無いので、現場で製品が完成する過程を見たい人にとってはオススメです。
自分のアイデアやデザインを形に残したい人
さきほども述べた通り、生産技術の仕事は自分の意志やアイデアを生産現場に反映しやすい仕事です。
よって生産ラインを自分の好きなようにデザインして、自分のアイデアを形に残したいと考えている人にはとても向いています。
周囲の人と協力して大きなプロジェクトを進めたい人
生産技術の仕事は現場の人など周囲の協力なくしては進められませんが、周囲の人と協力することでとてもスケールの大きな仕事をすることが可能になります。
プロジェクトの予算も数十億~数百億といった大きな仕事に関わることもできるので、スケールの大きな仕事をしたい人にとってはとてはオススメです。
一生モノのスキルを身につけたい人
生産技術はゴリゴリの「モノづくり」なので、現場で身につけたスキルは市場価値が高くとても貴重です。
実際私のように現場でスキルを身につけてキャリアアップを目指すこともできるので、一生モノのスキルを身につけたい人にオススメです。
海外でグローバルに活躍したい人
生産技術は海外で工場を立ち上げたりすることもあり、担当者レベルの若手から海外出張に行くことも多いため、海外でグローバルに活躍したい人にオススメです。
生産技術職の年収
生産技術職の平均年収は400~500万円となっています。
全産業の平均年収が400万円前半なので、生産技術は平均よりも少し高くなっています。
なお大手メーカー生産技術職の平均年収は600~800万円ほどで、管理職になれば1000万円を超えるメーカーもたくさんあります。
生産技術はキャリアアップしやすい!
生産技術は将来のキャリアアップが目指せる仕事です。
具体的には以下の特徴があります。
- 製造業の社長の多くは生産技術出身者
- 未経験者からでも採用されやすい
- スキルを積んだら転職でキャリアアップも可能
製造業の社長の多くは生産技術出身者
製造業の社長の多くは「生産技術」出身者といわれています。
これには理由があり生産技術として働いていると「設計、製造、品証」など多くの部署と調整する機会があり、仕事を通じて「モノづくりの幅広い知識」や「コスト改善意識」「コミュニケーション能力」が磨かれるため、製造業を経営する上でとても大切な知識が身に付くからです。
生産技術職として働くことで様々なスキルが身に付き出世しやすくなるといった特徴があります。
未経験者からでも採用されやすい
生産技術職は技術職のなかでも、未経験者からでも比較的採用されやすいです。
なぜなら設計や開発職ほど専門的な知識が最初から必要にならない点です。
生産技術の知識は現場で働きながら身につくので、専門的な知識よりは多くの部署と調整業務ができる「コミュニケーション能力」の方が求められます。
未経験者からでも転職しやすいため、他の職種よりもキャリアプランの構築がしやすいといえます。
スキルを積んだら転職でキャリアアップも可能!
生産技術のスキルをある程度身につけたら、そのスキルを活かして転職することも可能です。
実際に私は生産技術職として働いたことで、その後大手メーカーに転職し最大で年収を500万円以上アップすることができました。
生産技術職は製造業にとってなくてはならない仕事なので、将来的にも需要が落ちることはありません。
どんな狭い範囲でもいいので生産技術職としての専門性を磨いておけば、その実績を評価されて転職でキャリアアップを目指すことも出来ます!
生産技術に転職する方法
生産技術職を目指すにはまず転職エージェントに相談しましょう。
生産技術職を目指すにはまず転職エージェントに登録してアドバイザーより求人を紹介してもらう必要があります。
転職エージェントとは、登録することで専門のアドバイザーよりあなたの希望や長所に見合った求人を無料で紹介してもらえるサービスです。
有名な転職エージェントであれば、大手メーカーを含めた独自の非公開求人を多数紹介してもらうことができます。
実際に私が4度の転職で利用して分かったオススメの転職エージェントはこちらで詳しく解説していますのでぜひ参考にしてください。
生産技術のやりがいや魅力:まとめ
今回は生産技術のやりがいや魅力について解説しました。
ポイントをおさらいします。
ココがポイント
- 生産技術は工場の生産ラインの設計や管理を行う仕事
- 生産技術は「設計」部門と「製造」部門の橋渡し的な存在
- やりがい①:製品が完成する過程を間近でみれる
- やりがい②:自分のアイデアをモノづくりに活かせる
- やりがい③:現場の貴重なスキルが身に付く
- やりがい④:コミュニケーション能力が磨かれる
- やりがい⑤:海外プロジェクトのチャンスもあり
- 製造業の社長の多くは生産技術出身者
- 生産技術は未経験からでも採用されやすい
- スキルを積んだら転職でキャリアアップも可能
あまり知られていない生産技術とういう仕事ですが、製造業にはなくてはならないとても重要な仕事で、多くのやりがいもあります。
モノづくりが好きな人はぜひ生産技術で新たな社会人生活をスタートさせましょう!