
・警察官の離職率は高いの?
・警察官の離職率はどのくらい?
こんな悩みを解決します。
私は新卒で警察官となり交番勤務をしていましたが、退職して現在は大手企業で働いています。
この記事では「警察官の離職率は高いのか?どのくらいなのか?」について経験談を交えて解説します!
この記事で分かること
- 警察官の離職率は約1.1%
- 自己都合退職者の半数以上が25歳未満の若手警察官
- 若手警察官に限定すると離職率は上昇する
- 警察官の離職率が上昇する原因とは?
マツローの経歴
- 転職4回で「警察官」「派遣社員」「商社」「大手メーカー」に勤務
- 元ブラック企業の社畜(サビ残100H以上、40時間連続勤務etc…)
- 転職4回で内定10社以上獲得、 転職面接の合格率は90%以上
- 年収は最低300万円(派遣)⇒850万円(大手)で500万円以上UPを経験
- 警察退職後は一切スキルなしだったにも関わらず、30代半ばで年収850万円以上を達成
目次
警察官の離職率は高い?
離職率は以下のデータから計算しています。
- 全国の地方警察官人数(2018年度):259,745人
- 全国の地方警察官の普通退職者数(2018年度):2,869人
離職率=「全国警察官の普通退職者数」÷「全国の警察官数」となります。
なおここでいう「普通退職者」とは、定年退職や勧奨退職を除く“自己都合退職者”をさします。
ちなみにここ数年の離職率も紹介しておきます。
離職率(四捨五入) | 警察官人数 | 普通退職者数 | |
2018年度 | 1.1% | 259,745人 | 2,869人 |
2017年度 | 1.1% | 259,766人 | 2,728人 |
2016年度 | 1.0% | 258,875人 | 2,632人 |
2015年度 | 1.1% | 257,953人 | 2,719人 |
こうやってみると意外と離職率が低いですね。
やはり公務員という身分は、給料もそこそこよくて安定しているため民間企業にくらべると大分離職率が低いということでしょう。
なお「普通退職者数」についてもう少し細かく見ていきます。
普通退職者の半数以上が25歳未満の警察官である
2018年度の普通退職者数は2,869人でしたが、年齢別の構成は以下となります。
全体 | 25歳未満 | 25~30歳未満 | 30~35歳未満 | 35~40歳未満 | 40~50歳未満 | 50歳以上 | |
普通退職者数 | 2,869人 | 1,466人 | 485人 | 291人 | 157人 | 150人 | 320人 |
割合 | 100% | 51.1% | 16.9% | 10.1% | 5.5% | 5.3% | 11.1% |
このデータから分かることは以下です。
- 普通退職者の50%以上が25歳未満の若手警察官である
- 30歳未満の警察官が全体の2/3以上を占めている
やはり、若手警察官ほど厳しい職場環境に耐えきれずに辞めていく人が多いということですね。
「30歳未満の若手警察官」に限定すると離職率は急激に上昇
正確なデータがないのであくまで目安ですが計算式は以下です。
- 「30歳未満の警察官」は全体の約30%:約78,000人
- 「30歳未満の普通退職者数」:1,951人
離職率=「1,951÷78,000」=2.5%
このように若手警察官に限ると離職率は2倍以上高くなります。
警察官の離職率が高くなる原因は?

ここではなぜ若手警察官の離職率が高くなるのか原因を考察します。
警察官の離職率が高くなる原因
- 警察学校の生活が厳しく耐えられない
- 厳しい上下関係
- 過酷な勤務環境
順に解説していきます。
①警察学校の生活が厳しく耐えられない
警察学校とは警察官に採用された“警察官の卵”が、警察官として必要な「知力・体力・精神力」を養う場所です。
地方警察官に採用された人は全員警察学校に入校し、全寮制の中で厳しい訓練を受けます。

警察学校を卒業している私からすると、“警察学校は刑務所より厳しい”です。
実際に刑務所に入ったことは無いのですが(笑)、警察学校は毎日過酷なシゴキと徹底的な時間管理で息つく暇がありません。
普通の民間企業では考えられないパワハラも日常茶飯事で、私がいた警察学校では同期の10%以上が退職していきました。
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②厳しい上下関係
警察官は閉鎖された社会で上下関係が厳しく、上司や先輩のいう事は絶対です。
また高圧的で怖い上司や先輩が多く、仕事でミスをしたりしたら普通にパワハラを受けることもあります。
特に若手警察官は仕事に慣れていないため、ミスすることも多く、パワハラの標的になりやすいと言えますね。

③過酷な勤務環境
私は交番勤務していましたが、月の残業は100時間を超えていました。(しかもサービス残業で…)
若手警察官は交番勤務の後も警察署に戻っていろいろ雑用を行う必要があります。
ときには刑事課の手伝いで、取り調べの現場に立ち会ったり、ガサ入れの現場に同行したり…
仕事自体は面白い内容もありますが、24時間の交番勤務をした後に雑用をするのはかなりキツイです。
しかも私がいた警察署は、新人警察官だと“勉強のため”ということで、残業代は一切つきませんでした。

警察官から転職する場合の「最適解」は?

警察官からの転職先候補としては主に以下があります。
- 他の公務員(市役所など)
- 警備員
- 介護職
- 営業職
- スポーツインストラクター
- 派遣社員 など
全般的に言えるのですが、警察官から転職した場合はかなりの確率で年収が下がります。
それは警察官としての実績やスキルが特殊すぎて、他の仕事ではあまり役に立たないからです。
実際に私も警察官を辞めた直後は一時的に年収が下がりました。
しかし、計画的に転職することで警察官時代より「年収UP+残業時間大幅DOWN」させることは可能です。

具体的にどうやって転職で年収アップさせたかは、「元警察官にオススメの転職先の最適解は?」で解説しているのでぜひ参考にしてください!
警察官からの転職を検討しているのであればなるべく早い方がよい
なぜなら年齢を重ねることで以下のようなデメリットが生じるからです。
このように、年齢を重ねることで確実に選択肢は狭まります。

もし警察官からの転職を検討しているのであれば、今日という日があなたの人生で一番若い日です。
悩んでばかりでは解決策は出てこないので、すぐにでも手を打つことをオススメします。
警察官の離職率は高い?:まとめ
今回は「警察官の離職率は高いのか?」について体験談も交えながら解説してきました。
ポイントをおさらいすると
ココがポイント
- 警察官の離職率は約1.1%である
- 普通退職者の半数は25歳未満の若手警察官
- 30歳未満の警察官に限定すると離職率は約2.5%に上昇する
- 離職率が高くなる原因は「厳しい上下関係」「過酷な勤務環境」が関係している
警察官は公務員で給料や身分は安定していますが、特に若手警察官を取り巻く環境は劣悪です。
「どうしても警察官が合わない」と感じている人は、無理をせずに少しでも早いうちに転職を検討するのも大切です。
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